財務官僚はなぜ?

日本の政治をゆがめる最大の問題点は、財務官僚の存在といわれます。
内閣を背後で操り、意向に背けば、容赦なく切り捨てる。
どうして、そんな力が、官僚に蓄えられるのかは、それほど考えなくとも理解できます。
理解に苦しむのは、青雲の志に燃えた若者が、官僚になった途端に、かくも例外なく、悪徳官僚に変身するのかです。

私自身の経験から言えば、官僚はすべて、自身の天下りが、最大関心事です。
官僚の現役時代報酬は、同じレベルの民間企業人に比べ、低く抑えられています。
また、定年まで勤めあげられる人は珍しく、多くは、途中で退職させられます。
安月給で、晩年も不安定な仕事に、優秀な人材が集まるのは、退職後の人生が保証されているからです。
退職後は数年ごとに、職場を移動します。
高額な年俸と、超高額な退職金が、その都度支払われます。
当然ですが、そこでの仕事はほとんどなく、十時ごろ出勤し、昼食後には退勤します。
こういった仕組みは、盤石ではなく、常に流動しますから、新しい天下り先の創造が重要です。
そしてそれが、現役官僚の、大きな仕事となります。
公金を吸い上げる仕組みもそうだし、新しい産業の育成もそう。
三者機関を創設し、その事務局に官僚OBを据える。
そういった仕組みを維持するため、官僚の力がそそがれる。

果たして、このような悪循環が、断ち切られることなど、あるのだろうか?